lovekoと彼氏の物語シリーズ第12話です。
飲み会の帰り道。
チョコを渡すタイミングとしては絶好のチャンス到来!
登場人物紹介
第12話に登場する人物を簡単にご紹介します。
主人公
loveko
大学1年生の女の子
バイト先の好きな人
K先輩
大学3年生の男の子
駅まで一緒に…告白するなら今だ!
駅まではあっという間に到着。
スマホで電車の時間を調べると、まだ15分くらい電車はこない。
田舎の駅だからいつもは不便に感じている電車の本数も、こんなときだけはありがたい。
チョコ、渡さなきゃ…!
♪~♪~
K先輩のスマホが鳴る。
「あ、家から電話だ。
ちょっとごめんね」
一人暮らしの私とは違って、K先輩は実家暮らし。
妹も弟もいて、K先輩は長男なんだって。
私もお兄ちゃんがいるけど、K先輩みたいに大人っぽくはないなあ…
兄妹だからそう見えるだけで、お兄ちゃんも他人の前では大人っぽいのかな?
そしてK先輩が電話を切った。
「lovekoちゃん、ごめん。
母親がちょうど仕事帰りで駅まで迎えにきたみたい。
もう到着してるって言ってたから、このまま駐車場に行くね。
また今度、塾で会おう」
…え?
嘘でしょ?
帰っちゃうの?
私のバレンタインのチョコは?
…なんて、先輩はバレンタインの数日前の今日、まさかチョコをもらうなんて思ってないよね。
「あのっ、K先生…!」
「ん?なに?」
「私…バレンタインのチョコレート作ったんです。
ちょっと早いですけど、よかったら…どうぞ」
「え?…僕に?」
「はい」
「ありがとう!」
嬉しそうに喜んでくれる。
頑張って作って良かった。
告白は…
さすがにK先輩のお母さんを待たせるわけにもいかないから、また今後にしよう。
あーあ。
こんなことなら、メッセージカードに「好きです」って書いておけば良かった。
せっかくのバレンタインなのに、義理チョコって思われちゃうだろうな。
「…じゃあまた、バイトの時に会いましょうね。
今日はお疲れ様でした」
「お疲れ様、ありがとうね」
先輩から義理チョコか本命チョコか聞いてくれたらいいのに。
なんて自分に都合のいいように考えちゃうけど、実際はそんなに上手くいかない。
lovekoの振り返り
チョコを渡したはいいものの、結局告白できなくて、おそらく義理チョコ認定されてしまいました。
お母様に邪魔された気分…
第1話から読む→彼のことが大好きな彼女の物語[1]出会いは塾のアルバイト