結婚する予定だけど訳あってしばらく別居することってありますよね。
例えば、入籍はしたけれど住む場所が決まるまで時間がかかるので、しばらく別居する場合。
入籍はしたものの、結婚式が終わるまでは別居するつもりなど。
婚姻届を出すのが先になってしまって、一緒に住むのが後になってしまう場合です。
このように、最初から別居の形で結婚をスタートさせることを別居婚と言います。
では、別居婚をする場合、別居したとしても扶養に入れるのか気になりますよね。
- 扶養に入るための条件
- 子供が生まれたらどうなるのか
- 別居婚のメリットとデメリット
- 別居婚でうまくいくコツ
について書いてみます。
別居婚の定義とは?
別居婚は、結婚生活をしばらく送った後の別居とは意味が違います。
別居というのは結婚した後に、お互いの価値観の相違やすれ違い、浮気などが原因で夫婦仲が悪くなり、離婚前提で別居することを言います。
一方の別居婚というのは、別れるための別居ではありません。
あくまでも、結婚後一緒に住むことを前提とした別居なのです。
結婚して夫と別居でも扶養に入れる?
結婚しても夫と別居していると、扶養に入れるのか不安になりますよね。
でも大丈夫です。
あなたが下記のどちらかの条件に該当していれば、夫の扶養に入ることができます。
- 無職の場合
- 年間収入が130万円未満でかつ被保険者からの仕送り額より少ない場合
この場合は、たとえ別居婚でも夫の被扶養者になれます。
但し、
- あなたが働いていて年間収入が130万円以上ある場合
- 結婚を機に仕事を辞めていても、失業給付をもらっている場合
などの場合は、働く意思があって生活の面倒を見てもらうつもりはないとみなされてしまいます。
夫の扶養に入れなくなってしまうので、注意が必要です。
また、別居生活が長くなると子供が生まれる場合もありますよね。
子供の場合は、三親等以内の直系尊属ですので、別居であっても親の扶養に入ることができます。
別居の親族が扶養に入れる条件
まず、「扶養」とは生活の面倒を見るという意味です。
別居の親族が、扶養に入れる条件を調べてみました。
被扶養者になれる親族の範囲は次の通りです。
生活の面倒を見てもらっている次の人
- 直系尊属(父母、祖父母など)
- 配偶者(内縁関係も認められますが、他に法律上の配偶者がいる場合は認められません)
- 子・孫および弟妹
http://venturejinji-senmon.com/chishiki_fuyou.html参照
別居中の親族が、生活の面倒をみてもらっているとみなされる収入の認定基準というのがあるので、参考にしてみて下さいね。
別居している場合
扶養に入るためには、前述したように、
- 親族の年間収入が130万円未満(60歳以上または障害厚生年金が受給できる人は180万円未満)
- 年間収入が本人からの援助(仕送り)額以下
であることが条件です。
収入がなくなれば、その時点で扶養に入れます。
例えば、結婚して配偶者が仕事を辞めた場合などです。
但し注意しなければならない点もあります。
失業給付をもらっている間は、働く意思があって生活の面倒を見てもらうつもりはないとみなされ、扶養には入れないという点です。
金額にもよりますが、せっかく扶養に入れると思っていたのに、失業給付をもらっていたせいで入れなかったという人もいます。
その場合は国民健康保険や国民年金に加入しなければなりません。
あなたが上記の条件を満たしているかどうか、チェックしてみて下さい。
加入している保険組合によって基準が違う?
また、扶養に入ることができる条件というのは、夫が加入している保険によって変わります。
だから、正確なことを知りければ、旦那様の会社の総務部などに聞くか、保険組合に直接問い合わせるしかありません。
年の途中で扶養に入りたい場合は?
たとえば、上記で年間収入が130万円未満と書きましたが、1ヶ月あたり108,333円ですよね。
ちょうど12月まで働いて、1月から扶養に入ることができれば、特に問題ないでしょう。
しかし、たとえば3月まで正社員として働いた場合、その3ヶ月ですでに130万円を超えている場合だってありますよね。
たとえ結婚後はパートで月108,333円未満に抑えようと思っていても、すでに年間130万円を超えているから扶養に入れないという場合だってあるのです。
このさじ加減は、旦那様の加入している保険組合によって異なります。
インターネットの一般論を信じるのではなく、必ず自分で確認しましょう。
子供が生まれたらどうなるの?
前述したように、子供は三親等以内の直系尊属ですので、別居であっても親の扶養に入れます。
扶養には入れますが、親と離れて片親だけと暮らしていると、どうしても子供は情緒不安定になりがちです。
出産後の母親は、それでなくてもマタニティーブルーになったり情緒不安定になることが多いのです。
母親が情緒不安定になれば、子供だって情緒不安定になってしまいます。
子供を1人で産み育てるのは、精神的にも肉体的にも難しいですよね。
シングルマザーの苦労を考えれば、容易に察しがつくはずです。
子供が生まれたら同居を検討しよう!
別居婚でも同じことが言えます。
中には、大きな子供と同じ夫がいない方が、面倒を見なくてすむから楽ができるという人もいるでしょう。
夫が側にいなければうるさいことを言われなくてすむし、家事も手抜きができて自分の仕事にだけ専念できると。
でも子供は、父親と母親が別居していれば寂しいはずですよね。
子供が生まれるのを機に、同居を始めることにした夫婦もいます。
やはり出産や育児の負担、子供の気持ちを考えたら、家族みんなで力を合わせて暮らして行くのが一番です。
別居婚はあなた達2人の都合で選んだ結婚の形です。
でも、子供が生まれたら、もうあなた達2人だけの勝手で別居婚を続けるわけにはいきません。
子供のためにも、同居に切り替えることを検討してみて下さい。
別居婚のメリット・デメリット
別居婚のメリットとデメリットについてもご紹介します。
別居婚のメリット1:自由な時間が持てる
別居していれば、あなたの時間を邪魔する人は誰もいません。
あなたの自由に時間が使えますよね。
子供がいなければ、なおのことです。
好きな時に好きなことを自由にできます。
別居婚のメリット2:いつまでも恋人気分でいられる
別居婚だと、同居のように毎日顔を合わせるわけではありません。
たまにしか会えないので、いつまでも新鮮で恋人気分が味わえます。
別居婚のメリット3:お金の管理が出来るようになる
別居していてあなたしかいなければ、あなたがお金の管理をするしかありませんよね。
従って、嫌でもお金の管理ができるようになります。
あなたもあなたが持っているお金の管理ができますし、夫も夫で自分のお金を管理できるのです。
続いては、別居婚のデメリットについてもご紹介します。
別居婚のデメリット1:浮気されるリスク
離れて暮らしていればお互いに目の届かない所にいるのですから、相手が何をしていてもわからないわけです。
浮気されることは、ある程度覚悟しておかなければなりません。
別居婚のデメリット2:お金が2倍かかる
かまどを2つ持つということは、生活費や光熱費などお金が2倍かかるということです。
お互いに仕事をしていて自立していればいいのですが、そうでない場合は生活がどんどん苦しくなります。
別居婚のデメリット3:孤独感にさいなまれる
離れて暮らしていれば、寂しいのは当たり前です。
離れていた方が気が楽だという人は別ですが、好きで結婚したのはずです。
離ればなれで生活していれば、孤独感にさいなまれてしまいますよね。
別居婚のメリット・デメリットまとめ
確かに、自分の時間を自由に使えるというメリットはあるかもしれません。
でも、1人で生きて行くのは寂しいですよね。
話を聞いてくれる人や一緒に食事をしてくれる人、看病してくれる人や一緒に寝てくれる人がいなければ、孤独で生きて行くのが嫌になってしまいます。
別居婚も、期間限定だから耐えられると言えるでしょう。
別居婚でうまくいくコツ!
別居婚には別居する理由が必ずありますよね。
その理由が解消されたら、なるべく早く同居することをおすすめします。
別居している間も、連絡はマメに取ったり会う回数を増やすなど、なるべくお互いに相手のことを気にかけ、放っておかないようにしましょう。
放っておかれれば寂しくなるし、寂しくなれば浮気をされる確率が高くなります。
同居するまでの別居婚のはずが、別居婚が離婚するための別居になってしまっては元も子もないです。
たとえ別居していても、結婚しているのだという自覚だけは忘れずに持ち続けていて下さい。
そして、同居していればしていたであろう家事や夫婦生活など、別居だからといって手を抜かないことです。
なるべく相手の家に行って掃除や洗濯、食事の世話や夫婦生活など頑張るのが別居婚でうまくやるコツです。
夫と別居婚でも扶養に入ることが出来る!
結婚して夫と別居をしたとしても、扶養には入れるのかについてまとめてみます。
扶養に入るためには、
- あなたの年収が130万円未満
- 被保険者からの援助(仕送り)額以下
であることが条件になります。
収入がなくなればその時点で扶養に入れます。
例えば、結婚してあなたが仕事を辞めた場合などです。
但し、失業給付をもらっていると働く意思があって生活の面倒を見てもらうつもりがないとみなされます。
この場合は、金額によっては扶養には入れなくなってしまうので注意が必要です。
以上の条件を満たしていることが扶養に入る条件なので、是非参考にしてみて下さい。