ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の効果や回数・価格に注目!

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の効果や回数・価格に注目!

生後2ヶ月から始まる赤ちゃんの予防接種

Hib、B型肝炎、肺炎球菌と3種類の予防接種は全員が受けますよね。

でも、ロタワクチンについては任意接種。

つまり受けなくても良いし、受けるとすれば自己負担になります。

でも、調べてみるとロタワクチンってロタリックスとロタテックの2種類があるんですよね。

そこで今回は、ロタリックスとロタテックの違いをご紹介します。

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生後2ヶ月で予防接種デビュー!ロタワクチンって2種類あるの?

lovekoの赤ちゃんは、生後2ヶ月ちょうどに予防接種デビューをしました。

その1週間前に、インターネットで予防接種の予約をします。

家から徒歩5分の位置にある小児科のホームページにアクセスし、子供の名前で会員登録。

もう産まれてから2ヶ月経ったのか…。

と感慨に耽りながら、予約を進めていくと。

えっ!ロタワクチンって2種類あるの!?

 

そこには「ロタリックス」と「ロタテック」の2種類のワクチンが表示されていました。

正直、ロタの予防接種が2種類あることも今知ったし、どちらか1つを選択するということも知らず。

危うく2種類とも予約してしまう所でした(笑)

 

インターネットで調べてみると、ロタリックスとロタテックは効果や価格、接種回数などが違うとのこと。

それでは、2種類のロタワクチンについてみていきましょう。

 

そもそもロタワクチンとは?

そもそもロタワクチンとは?

ロタワクチンは、ロタウイルス感染症を予防するワクチンです。

  • ロタリックス(GSK:1価ワクチン)
  • ロタテック(MSD:5価ワクチン)

の2種類が使用されています。

日本ではロタリックスが2011年11月に、ロタテックが2012年7月に発売になりました。

 

ちなみに、初代のロタウイルスワクチンはロタシールドというもの。

これは現在は無く、予防接種後の腸重積症発生増加のために販売中止になったようです。

現在の2種のロタワクチン(ロタリックスとロタテック)は、接種時期を守ることで問題なく安全に使用されています。

 

ロタウイルス感染症とは?

さて、ロタワクチンで予防できるロタウイルス感染症についてもお話しますね。

これは多くの子供がかかる嘔吐・下痢を起こすロタウイルス胃腸炎と、脳炎などの重い合併症です。

予防接種を受けることで、ロタウイルスによる嘔吐下痢症を防いだり、軽くしたりできます。

効果としては、点滴や入院が必要になるほどの重症例を約90%減らせるとのこと。

結果として、脳炎などの重い合併症も防ぎます。

なお、ロタウイルスには多くの種類(型)があります。

ウイルスの種類が異なると、身体に獲得出来る免疫が異なります。

 

赤ちゃんは5歳までに一度はロタウイルス感染症にかかる!

赤ちゃんは5歳頃までに少なくとも1回はロタウイルス感染症にかかると言われているくらい、メジャーな病気です。

もちろん1回だけではなく、その後も何回かかかることがあります。

この際に、予防接種を受けておくことで症状を軽くすることが出来るのです。

「どうせ必ずかかるなら、予防接種しなくても良いのでは?」

と考えるのか、

「必ずかかるからこそ、きちんと予防接種を受けて症状をやわらげたい!」

と思うのかは人それぞれでしょうが、lovekoは予防接種は必要だと思いました。

 

ロタウイルスワクチンは世界中で使用されている!

ロタワクチンの安全性については世界中で多くの調査が行われており、極めて高いものです。

そのためにWHO(世界保健機関)は2009年6月に、ロタウイルスワクチンを子どもの最重要ワクチンの一つに指定しました。

そして、世界中の全ての子どもが使用するようにと指示しています。

日本では任意接種ですが、ロタウイルスは子どものウイルス性胃腸炎のなかでも、とりわけ重症になりやすく、脳症の発生も多いもの。

ぜひ受けるようにしておきたいですね。

 

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の効果に注目!

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の効果に注目!

それでは本題のロタリックスとロタテックの違いについて。

まずは、ロタリックスとロタテックの予防接種を受けることによる効果の違いについて調べてみました。

 

ロタリックス(GSK:1価ワクチン)の効果は?

ロタリックスは、一番流行して重症化しやすい1種類のヒトロタウイルスを弱毒化したワクチンです。

予防接種によって獲得できるウイルスは1種類ですが、1種類のロタウイルスのみしか効かないわけではありません。

交差免疫によって、他の種類のロタウイルスにも有効であることがわかっています。

ちなみに「交差免疫」とは…

ワクチンに含まれているウイルスに対する免疫を獲得することで、タイプの似ているほかのウイルスにも防御反応を示すことです。

 

ロタテック(MSD:5価ワクチン)の効果は?

続いては、ロタテックについて。

これはウシロタウイルスを遺伝子組み換えする事によって、ウイルス表面に流行・重症化しやすい5種類のヒトロタウイルス抗原を出現させたもの

いわば、キメラウイルスワクチンです。

当然ですが、自然界には存在しないウイルスです。

従って、本来ヒトでは増殖しないウイルスであるため、1回接種ではほとんど効果が出ません

接種回数については、次の項目で詳しくお話しますね。

 

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の接種時期と回数に注目!

続いては、接種時期と接種回数についてお話します。

 

ロタリックスの接種時期と接種回数は?

ロタリックスは、4週間隔で2回接種します。

遅くとも生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに1回目を受け、生後24週(168日)までに2回目の接種を完了します。

なお、生後24週以降は接種することができません。

ロタリックスに関しては、万が一1回接種しか出来ない場合でも、かなり良い免疫効果が得られる事が分かっています。

 

ロタテックの接種時期と接種回数は?

一方のロタテックは、4週間隔で3回接種します。

遅くとも生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに1回目を受け、生後32週(224日)までに3回目の接種を完了します。

なお、生後32週以降は接種することができません。

ロタテックは3回接種完了すれば、効果はロタリックスより少し高いと言われています。

しかし、逆に1回接種ではほとんど効果が出ません。

 

ロタウイルスワクチンは両方とも飲むタイプの生ワクチンです。

そのため、接種後に4週間以上間隔をあけなければ次のワクチンを接種できません。

0歳児はほかにも接種が必要なワクチンが多数ありますので、同時接種で受けることが重要です。

生後2か月になったらすぐにヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンなどと同時接種で受けることをおすすめします。

 

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の価格に注目!

ロタリックスとロタテックの違いは何?予防接種の価格に注目!

ロタリックスとロタテック。

両方ともロタウイルスワクチンですが、実は価格が違います。

まあ、ロタウイルスワクチンは自由診療。

そのため、料金は病院によって異なります。

詳しい価格が知りたい場合は、予防接種を受ける病院に聞いてみるのが一番です。

ここでご紹介するのは、一般的な価格です。

 

ロタリックスは1回1万5000円×2回!合計3万円!

まず、ロタリックスの予防接種を受けるのに必要な価格は、1回につき1万5000円ほど。

全部で2回必要なので、合計で3万円になります。

 

ロタテックは1回1万円×3回!合計3万円!

続いてのロタテックは、1回につき1万円ほど。

ロタリックスより安いですが、接種回数が多いので、合計ではやはり3万円です。

 

病院によってどちらのワクチンの方が高い・安いはあるようです。

しかし、その差はせいぜい数千円ほど。

ちなみにlovekoの赤ちゃんが予防接種を受けた小児科では、合計価格は全く同じでした。

 

ロタリックスとロタテック…どちらを受けるべき?

ロタリックスとロタテック...どちらを受けるべき?

さて、ロタリックスとロタテックの違いについてご紹介しました。

ロタリックスとロタテックの違いについてまとめてみると、

 

ロタリックス

  • 1種類のヒトロタウイルスを弱毒化したワクチン
  • 4週間間隔で3回接種
  • 1回接種でもかなり良い免疫効果が得られる
  • 価格は1回1万5000円×2回

 

ロタテック

  • 遺伝子組み換えで5種類のヒトロタウイルス抗原を出現させたもの
  • 4週間間隔で2回接種
  • 3回接種完了すれば、効果はロタリックスより少し高い
  • 価格は1回1万円×3回

となります。

 

でも、

結局どちらを受けたら良いの?

と思ってしまいますよね。

結論から言うと、どちらでも構いません。

…が、それでは困ってしまいますよね。

どちらにするか決めるためにも、もう少し詳しくお話します。

 

ロタリックス?ロタテック?迷った時に判断するポイント!

まず、価格については両者ともほとんど同じ。

接種回数については、2回接種の方が小児科に行く回数が少なくて済むような気がしますが、実はそうでもありません。

なぜなら、生後2ヶ月から予防接種を始めた場合、生後3ヶ月、生後4か月…と、どうせ毎月予防接種を受けに病院へ行くから。

同時接種をするのであれば、病院に行く回数に差は無いのです。

 

もしロタワクチンの接種方法が注射だとしたら、痛い回数を減らしてあげよう…と2回接種で済むロタリックスを選ぶかもしれません。

しかし、先述したようにロタワクチンはシロップ接種

注射と違ってlovekoの赤ちゃんは泣かなかったし、負担はほとんど無いように思えました。

イメージとしては、K2シロップとほぼ同じです。

 

どちらか判断するポイントは予防接種の効果!

つまり、ロタリックスとロタテックのどちらを受けるべきか考えるべきのポイントは、予防接種の効果のみ。

単純に考えると、

5種類もウイルスが入っているロタテックの方が良いような?

と思いますよね。

確かにロタテックは5種類もウイルスが入っているため、有効性はロタリックスより優れるでしょう。

しかし、一方のロタリックスは1種類でも交差免疫が出来るため、実質の効果はほぼ同じです。

予防接種ワクチン中のウイルスが何種類入っていようと、問題なのは実際の効果。

効果という観点だと、ロタテックの方が少し勝っているものの、どちらも同じ程度なのです。

 

現実的には、

  • 最終的な効果を重視する人は、若干の効果の大きさを期待してロタテック
  • 冬のロタウイルス流行時は、接種が1回でも効果が出るように、速効性を期待してロタリックス

といった感じです。

 

…と、たくさん説明しましたが!

さて、もっと現実的な話をしますね(笑)

ここまで長々と、ロタリックスとロタテックの違いについてお話しました。

しかし最終的には、かかりつけの小児科の先生がオススメする方にする人が多いと思います。

lovekoの場合は、ロタリックス推奨の病院だったのでロタリックスにしました。

ただそれだけ。

病院のホームページなどを見てみるとオススメの方を記載してくれている場合があるので、まずはチェックしてみてくださいね。

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